遠州の不動産119

売却 コラム

「買取」と「査定」の価格、
なぜこんなに違うの?

「不動産会社に査定してもらったら、思っていたより金額が低くて驚いた」というご相談、実はよくあります。多くの場合、その理由は「査定」という同じ言葉の中に、性質の違う2つの金額が混ざっていることにあります。今回はその仕組みを整理します。

「査定」には、実は2つの意味がある

同じ「査定額」という言葉でも、何を前提にした金額なのかで意味が大きく変わります。

  • 仲介での査定額:不動産会社が買主を探し、市場で「これくらいなら売れるだろう」と見込む価格
  • 買取での査定額:不動産会社自身が「この金額なら直接買い取ります」と提示する価格

同じ物件でも、この2つの金額には差があるのが普通です。混同したまま複数の会社に相談すると、「言っている金額がバラバラで訳が分からない」ということになりがちです。

買取価格が、仲介の査定額より低くなる理由

7〜8割
買取価格の目安(仲介での想定売却価格に対する割合)

一般的に、不動産会社による買取価格は、仲介で売却した場合に見込める価格の7〜8割程度が目安と言われています(物件の状態によって5〜9割まで幅があります)。差が生まれる理由は主に次の3つです。

1. 不動産会社が再販するときの利益とリスクが価格に織り込まれる

買取の場合、不動産会社がいったん物件を購入し、リフォームなどを行った上で再度売り出します。その際の利益や、再販までにかかる期間中の金利・保有コスト、価格が下がるリスクなどを見込んだ上で買取価格が決まります。

2. 契約不適合責任が免除されることが多い

仲介で個人が売主になる場合、売却後に建物の欠陥が見つかると責任を問われる「契約不適合責任」を負うのが原則です。買取の場合は、不動産会社(宅建業者)が買主となるため、この責任が免除される契約になることが一般的です。売主にとってのリスクが減る分、価格に反映されます。

3. 仲介手数料がかからない

買取は不動産会社と直接取引するため、仲介手数料が発生しません。仲介では売却価格の3%+6万円程度(税別)が手数料としてかかるため、単純な提示価格だけでなく、手取り額で比較することも大切です。

それでも買取を選ぶ理由もある

仲介買取
価格は高くなりやすいが、売れるまでの期間が読めない(数ヶ月〜半年以上かかることも)価格は下がるが、最短数週間〜1ヶ月程度で現金化できる。契約後に金額が下がる交渉もほぼない

「多少安くても、早く・確実に手放したい」「老朽化していて、仲介では買い手がつきにくそう」という場合は、買取の方が結果的に合理的な選択になることもあります。特に、遠方にお住まいで実家を長く管理し続けるのが難しい場合、価格差より「早期に確実に手放せる」ことのメリットが上回るケースも少なくありません。

判断のポイント:どちらが正解ということはなく、「時間をかけてでも高く売りたいか」「多少下がっても早く確実に手放したいか」で選ぶのが基本です。まずは仲介での想定価格と、買取での提示価格の両方を確認した上で比較することをおすすめします。

仲介・買取、両方の金額を確認してみませんか

「どちらが向いているか分からない」という段階でも大丈夫です。両方の見立てをお伝えした上で、比較しながら決めていただけます。

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